Kennyの一橋大学日本史対策

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2016年度 一橋大日本史の雑感


大問1:古代~近世の法制史

奈良時代から江戸時代までの法制史の問題です。

まずは、問1。律令の法典としての内容や特徴の説明を求められています。

気になるのは、下線部が「律令」ではなく「中国の律令」と引かれている点。

まぁ、気にせずに教科書の律令に関する記述をまとめれば良いと思いますが。

問2では、10世紀の地方支配における郡司の役割や地位の変化が問われています。

同じ日に行われた東大日本史の第1問でも、ほぼ同じようなことが出題されましたね。

駿台河合塾の分析では、この大問の中では難しい小問ということになっていますが、国司の支配力強化に伴って郡司の役割が衰えたことは教科書にそのまま書いてありますから、別に難しい問題ではないと思います。

問3は、御成敗式目の立法趣旨・内容・効力をもつ範囲を説明する問題。

2008年と2011年の過去問の焼き直しですから、ここは確実に取っておきたいですね。

字数を多く費やすべき、この大問の核となる問題でしょう。

問4は、公事方御定書と相対済し令を中心に、江戸幕府の司法政策の特徴について説明する問題で、この大問の中で最も難しいと思います。

  • 相対済し令=金銀貸借についての争いは当事者間で解決させる
  • 公事方御定書=判例に基づく合理的な司法判断を進める

この2点を書けば、十分合格点は取れるでしょう。

 

大問2:工場法と明治時代の産業構造

問1は、工場法の必要を促した農商務省による調査報告の名称と内容説明。

『職工事情』を解答するだけでも難しいにもかかわらず、その内容説明まで求めるというのは、かなり酷な出題だと言わざるを得ません。

問2では、工場法の問題点が問われています。

これも細かい知識を要しますが、適用範囲の問題だけは的確に書き切りたいですね。

問3は、工場法制定の動きに反発した産業とその反発を政府が受け入れた理由に関する問題です。

当時の産業構造という条件によって、解答の方向性がかなり定められます。

産業革命期の貿易構造は最重要トピックであるだけに、この問題が合否を左右するでしょう。

 

大問3:近現代の政党政治

問1は、空欄補充の平易な短答問題です。

問2は、松方財政という定番のトピックですから、ここで加点を稼ぎましょう。

字数的には、この問題が核になると思います。

問3では、治安維持法の制定目的が問われていますが、これは1999年の過去問の焼き直しです。

問4は、社会党衆議院の3分の1の議席の確保を重視した理由を答える問題で、55年体制に関する基礎的な知識があれば解答できます。

去年も同じような出題がありましたが、昨今の改憲への動きに対する牽制でしょうか。

問5は、細川内閣が行った選挙改革ということで1990年代からの出題ですが、日本史というよりも常識として答えたい問題ですね。

 

まとめとアドバイス

大幅に易化した昨年度に比べると書きにくい問題が増えたため、全体として難化したといっても良いでしょう。

とはいえ、鬼畜としか言いようがない昔の問題に比べれば随分書きやすくなっていますから、高得点も十分狙える問題です。

定番テーマが連発した大問3で、いかに失点しないかが重要だと思います。

 

一橋大学の日本史では、教科書の範囲を超えた出題も多々見られます。

もちろん、教科書の理解・暗記が最優先ですが、近現代史は社会経済史や軍事史を中心に掘り下げた学習をするべきです。

また、字数配分が受験生に委ねられていますから、自分が稼げると思った設問で加点を取りに行くことも求められます。

出題傾向が非常に偏っていることが、一橋大日本史の特徴です。

過去問研究が必要不可欠であることは言うまでもありません。

 

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